航空レーザー、および航空レーザー測深機 コンパクトサイズの新航空レーザー、Orion
新モデル「オライオン」 すべてを内蔵して僅か27kg
オプテック社は世界の航空レーザーの市場で、50%を占める最大手のレーザー専門メーカーです。
同社は2008年11月、新航空レーザーをリリースしました。新モデル ALTM Orion(オライオン)は世界で最も小型の航空レーザーです(当社調べ)。
IMU、機器制御、データ保持用ディスク、電源ユニットなどすべてを内蔵したコンパクト設計です。
従来の大型航空レーザーが持つ機能とパフォーマンスは、ほぼすべて持っています。Orionは軽量で、簡単に移動でき自由に設置できます。
高密度のデータを高速で取得でき、且つ信頼性の高い航空レーザーです。
Orionは、M200とC200のモデルがあります。
Orion M200は広範囲の計測、C200は路線計測(送電線離隔調査等)に最適です。
Orionは従来のモデルに比べ、より高い精度とパルスレートを誇り、高密度の点データを取得します。なおC200はレーザークラス3Bです。
ALTM Orionについて
- Optech社のiFLEX技術の採用で、パルスレートに関係なく高精度のデータを取得できる。
- Orionは堅牢・コンパクト設計で、部品は基盤ごとにモジュール化されている。そのため必要であれば現場サイトにて基盤交換が可能である。
- 他のセンサーを同時搭載でき、世界で最も小型軽量のレーザーシステムである(当社調べ)。
- ALTM-NAVフライト・マネジメント・ソフトウエアにより、効率の良いフライト計画を立てることができ、リアルタイムで計測幅の領域をGoogle Earth、その他のソフトウエアへ出力できる。
- 最新の慣性計測装置(IMU)により急旋回、ベースラインの拡張、また精度を犠牲することなくデータ収集の効率化が図られており、リモートのベースステーションが不要となる。
- 前処理用ソフトウエアであるDASHMapには3DViewerが内蔵され、高速にXYZデータを出力でき、三次元表示が可能である。
- 別途、デジタルカメラ、ハイパスペクトラル、ウエーブフロントデジタイザーのセンサーを搭載可能で、UAVにも対応している。(オプション)
鮮明な反射強度の利用
Orionの反射強度(Intensity)は、業界最高の12bit dynamic rangeです。左は都市部エリアの反射強度画像で、レーザーデータと共に取得できます。 航空レーザー反射強度画像はデータ取得と同時にオルソ画像になっており、編集作業が不要です。反射強度画像の利用は今後、多方面に広がっていきます。 反射率の高い道路標識や建物がはっきりと認識できます。災害直後の夜間でも、オルソ写真画像に近い画像を入手でき、災害対策を支援します。 さらに点間隔を高密度にすることで、より鮮明な画像を取得できます。
Orion M200とC200の仕様
ALTM ORION | M200 | C200 |
---|---|---|
「アプリケーションエリア」 | ||
広範囲の検索 | 〇 | 〇 |
コリドアマッピング | 〇 | 〇 |
送電線接近木離隔調査 | 〇 | 〇 |
「技術仕様」 | ||
運用高度 1 | 〜200-2500m AGL,nominal | 〜-50-1200m AGL,nominal |
高さ精度 2 | < 5-20cm | < 5-10cm |
水平精度 | 1/5,500x 高度:POS AV510 | 1/3,000x 高度:POS AV310 1/5,500x 高度:POS AV510(オプション) |
パルスレート | Programable; 50-200 kHz | |
スキャン角度(FOV) | Programable; 0-50° | |
ロール補正 | Programable; 10° | |
パルスモード | 1st,2st,3rd,last returns | |
反射強度 | 12-bit dynamic range | |
寸法と重量 | < 0,030m3,27kg | |
データ保存 | 内部HDD,および外部HDD | 内部HDD,および外部HDD |
レーザークラス | 1.0μ Class IV (US FDA 21 CFR) |
1.5μ Class IIIB (US FDA 21 CFR) |
1. 20% reflective target
2. Accuracy dependant on selected operational parameters using nominal 50°FOV in standard atmospheric
conditions;1
仕様は予告無く変更になる場合があります。
Orionの設置例
ALTM Orionの特長
- 本体内部の構造は、部品のモジュール(基盤)で構成されています。そのため必要であれば現場サイドで基盤交換が可能です。
- 内蔵された最新のApplanix POSPac MMSにより、機材の急旋回が可能です。また仮想(VRS)基地ステーションの利用で、データの精度が向上します。
- 小型・軽量で低消費電量のため、小型の機材に搭載できます。
- 従来システムより部品点数が少なく、また機器連結のためのケーブル類も減少しており、これに起因するトラブルも少なくなります。
- UAVで運用可能です。
ALTM Gemini、またはOrionの選択
製品 |
モデル | 分類 | 分野 |
---|---|---|---|
GEMINI | 高・高度 < 4,000m |
広範囲のエリアマッピング | |
ORION | 中・高度 < 2,500m |
広範囲のエリア、およびコリドア(線形)マッピング UAV(COTS) |
|
低・高度 < 1,500m |
コリドア(線形)マッピング |
Orionと他機種の比較
- ALTM 3100、およびGeminiとほぼ同じ性能です。
- PRFは、ほぼGeminiと同じです。 (150kHz vs 167kHz)
- モデル3100より高精度です。
- 飛行高度は2500mです。
- ビームはシングルのみ、マルチパルスは非対応です。
- 消費電量は300W以下です。
質量 | 大きさ | 電源(最大) | |
---|---|---|---|
ATLM Orion | 27kg | 0.03u | 300W |
ATLM 3100 | 76kg | 0.21u | 980W |
コントロール(操作)とデータ保存
ALTMNav FMS
1. ALTM 3100と同じ操作パラメータを使用します。
2. イーサネットで接続します。
内部データ保存
メディアデバイスを内蔵しています。(7.5時間分のデータ保存@150 kHzレート)
GigEイーサネット経由でデータを抽出します。
ダウンロードユーティリティにて、
- 直接ノートPCと連結します。
- 外部のデータ保存デバイスと連結します。
外部データ保存
- 飛行中SASにて 強靭構造の外部デバイスへ出力します。
- ダウンロードユーティリティで、データを抽出できます。
POSと電源
OEM POSAV 510
内蔵型POSシステム(IMUを含む)
コンパクト設計により、ボード数を削減します。
最新のPOSPAC MMSにより機材の急旋回が可能です。
電源
28V DC, 300W (最大)
温度を下げる(クーリング)構造で、他の部品から独立した設計です。
ALTM Orionとは
- 世界で最もコンパクト設計で自由度が高く、他のハードウエアと接続できます。
- 特に1.5μ航空レーザーに見られる晴天下のみの飛行など、気象条件に大きく制限されることはありません。
- 強靭な躯体であり、内部の部品群はモジュール化されています。そのため現場で部品交換が可能で、点検・修理が簡単にできます。
- 独立した光学的なシャーシ、コンパクトな基盤、湿度コントロール装置などすべて一体化された密閉構造です。そのため外部機器との接続が不要で、ケーブル・レスを実現しています。
- 内部でデータを保存、および外部デバイスの利用も可能(オプション)です。
- “プラグ&プレイ”で、外部センサー(オプション)と接続可能です。
- 最新のGPS/IMUを装備することで急旋回が可能となり、飛行距離が延びます。ベース・ステーションからデータを利用することなく、高い精度のデータを取得できます。
ALTM データのながれ
ALTM Orionの仕様
仕様 1 | ||
---|---|---|
飛行高度 2 | 〜200-2500 m AGL, 通常 | |
レーザーパルス周波数 |
プログラム可能, 50?150 kHz 50kHz @ max. 2,500m AGL 70kHz @ max. 1,700m AGL 100kHz @ max. 1,100m AGL 150kHz @ max. 700m AGL |
|
水平方向の精度 3 | 1/5,500 x 高度 (m AGL); 1 σ | |
垂直方向の精度 3 |
5〜20 cm; 1 σ 飛行高度による < 5cm up to 500m @ 1 sigma < 10cm up to 1,000m @ 1 sigma < 15cm up to 1,500m @ 1 sigma < 20cm up to 2,500m @ 1 sigma |
|
取得するターゲット(リターン) | 最大4つのリターン/パルス、(1st, 2nd, 3rd, 最後のリターン) | |
受光強度 | 12-bit dynamic range | |
視野角度 (FOV) | プログラム可能, 0-50° | |
ロール角の補間 (Roll Compensation) |
± 5°@フルFOV, 狭いFOVでは、より大きい補間が可能 | |
スキャンの周波数 | 0 - 70 Hz (scan product 1000) | |
POS |
POS AV 510 OEM, LN200 IMU 標準 72 channel GNSS receiver (GPS, GLONASS)を含む |
|
データの保存 | 内部、または強靭な外部HDDでデータを保存する | |
レーザークラス | 1064nm Class IV (US FDA 21 CFR) | |
ビームの広がり角 | 0.25 mrad (1/e), 通常 | |
供給電源 |
28 ボルト DC 300 ワット (最大) |
|
寸法と質量 | 0.34 m x 0.34 m x 0.25 m; <0.030 m3; 27 kg | |
操作温度 | 0° 〜 +35°C | |
保管環境 |
-10°C 〜 + 35°C -20°C 〜 + 70°C |
1. 予告無く変更になる場合があります。
2. 10%の反射率 のターゲット(reflective target)
3. 精度は平均的な周囲環境で、スキャニング範囲50度の実行時です。
また精度は操作パラメータの変更で変わります。
広範囲のエリアマッピングに最適 ALTM GEMINI 航空レーザー
オプテック社はレーダー機器を開発・製造する専門メーカーです。 オプテック社のフラッグシップであるGEMINIはマルチパスを採用し、GPSと同程度の精度です。 従来のALTM 3100EAの機能をすべて保有する一方で、計測範囲は62% より広くなっています。 GEMINIはどのモデルよりも高度で飛行でき、スピードは167 kHz(パルスレート)です。
GEMINIは4,000m以上の高度で飛行しながら、広範囲のエリアを高速で計測します。 そのため、一度に大量のデータを取得します。ポストプロセス用ソフトウエアDASHMapは、取得したデータを高速で処理します。 その後データは、ユーザが求める解析用アプリケーションに渡します。
ALTM GEMINIの仕様
仕様 | |
---|---|
飛行高度 1 | 150-4000 m AGL, 通常 |
水平方向の精度 2, 3 | 1/5,500 x 高度 (m AGL); 1 s |
垂直方向の精度 3 | < 5〜30 cm; 1 s |
有効なレーザーパルス周波数 | プログラム可能, 33?167 kHz |
取得するターゲット(リターン) | 最大4つのリターン/パルス、(1st, 2nd, 3rd, 最後のリターン) |
受光強度 | 12-bit dynamic range |
視野角度 (FOV) | 1°(+/-)単位でプログラム可能, 0-50° |
スキャンの周波数 4 | 0 - 70 Hz (>70 Hzはオプション) 1 Hz単位でプログラム可能 |
ロール角の補間 (Roll Compensation) |
± 5°@フルFOV, 狭いFOVでは、より大きい補間が可能 |
POS | POS AV 510 OEM |
データの保存 | 強靭で取外し可能なSCSI HDD |
レーザークラス | クラス IV (US FDA 21 CFR) |
ビームの広がり角 | Dual divergence、0.25 mrad (1/e), 通常 |
供給電源 |
28 ボルト 35 A (最大) |
操作温度 |
コントロールラック: プラス10° 〜 プラス35°C センサーヘッド: プラス10° 〜 プラス35°C |
保管環境 |
マイナス10°C 〜 プラス50°C 0°C 〜 プラス50°C |
湿度 | 0-95% 凝結しないこと |
寸法と質量 |
コントロールラック: 65 x 59 x 49 cm, 53.2kg センサーヘッド: 26 x 19 x 57 cm, 23.4kg |
ビデオカメラ | 内部ビデオカメラ(NTSC or PAL) |
上記の仕様は、予告無く変更になる場合があります。
1. 操作時、アイセイフの高度です。
2. 水平方向の精度 1/10,000x高度 (m AGL)は、オプション対応です。
3. 精度は平均的な周囲環境でスキャニング範囲50度、任意の操作パラメータで実行した場合です。
4. ユーザ仕様に合わせることも可能です。
3D水路図の作成を支援 ALTM SHOALS 航空レーザー測定機
船舶の安全航行のために従来、海図が使われています。海図は紙ベースのため、データの活用に発展性に欠けています。 オプテック社は航空レーザーを使って長年、海水面と海底面のデータ(水深データ)を取得する機器を開発しています。 これまでレーザー測深機 SHOALSを各国の水路部へ納品してきました。 さらに2008年後半に発表されたSHOALSの追加モジュール(SWA)により、極浅海域からも水深データを取得できるようになります。 オプテック社のレーザー測深機は、国際水路機関(IHO)の水路調査規定測深基準1級に準拠しています。
ALTM SHOALSの特長
オプテック社のレーザー測深機 SHOALSは航空レーザーの技術を応用して、地形および浅瀬の水深を計測します。 レーザー測深機はソーナーの音波探知とは異なり、航空機から発射する光りを受光することで、海水面と地形の三次元データを取得します。 海岸線の標高座標と水深データを同時に取得します。精度は、世界基準のIHO Order1に合致しています。
SHOALSは、世界で最も高精度・高速で水深計測を行なうシステムです。
フライト計画のプログラムやデータ解析用ソフトウエアと統合化されており、従来の測深機の技術に比べ大きな制限を受けることはありません。
また、コストパフォーマンスの高いシステムです。
海上保安庁はじめ、水路調査を行なう海外の政府機関で導入されています。
オプテック社は過去20年以上測深機の開発を行い、レーザー測深機の市場占有率は世界で90%に達しています。
Shallow Water Algorithmとは
オプテック社は2008年後半、SHOALSに対する追加モジュールとしてSWAをリリースしました。
その特長とは、
- 陸地と海の境界線を区別することなくレーダー計測を行ないます。
- 1.5m以下という極端な浅瀬地域を計測でき、また5-6mの水深でもデータ取得できます。
- 海面と海底面の両方を同時に計測できます。
SHOALSの仕様
SHOALS-1000 仕様 1 | ||
---|---|---|
ハイドロ(水路)モード | ||
レーザーパルス周波数 | 1,000 Hz | |
高度 | 200-400 m | |
測深精度 | IHO Order 1 (25cm, 1σ) | |
平面位置精度 | IHO Order 1 (2.5m, 1σ) | |
最低水深 | 0.2 m | |
最長水深 | 50 m | |
海面測点密度 | 2x2, 3x3, 4x4,5x5 m (選択) | |
スキャン幅 | 0.58x高度、変更可能 | |
通常のスキャン幅 | 215 m(@4x4m) | |
通常の飛行スピード | 125-180ノット | |
アイセーフの高度 | 150 m | |
供給電源 | 60 A@28 VDC | |
操作温度 | 5° 〜 +40°C | |
保管温度 | マイナス20 から マイナス60°C | |
湿度 | 0° 〜 +95% 凝結しないこと | |
レーザークラス |
クラス 4 レーザー (US FDA 21 CFR 1040) (IEC 60825-1 Ed. 1.2) |
|
準拠 | Airworthiness certified to RTA DO-160D Standard | |
地形モード(オプション) | ||
レーザーパルス周波数 | 10 kHz | |
高度 | 300-700 m | |
測位精度 水平 |
2.0 m, 1σ, DGPS 2/1,000x高度 KGPS |
|
測位精度 垂直 | 25 cm, 1σ | |
航空レーザーシステム 寸法と質量 | ||
センサー | 70 W x 60 D x 60 H cm; 72 kg | |
操作用ラック | 53 W x 73 D x 62 H cm; 55 kg | |
チラーラック | 53 W x 65 D x 44 H cm; 40 kg | |
レーザーラック | 53 W x 60 D x 44 H cm; 42 kg |
1 予告無く変更になる場合があります。
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