360°パノラマ写真・レーザースキャナー HottScan Room Scanner

本システムは室内計測が主で、床・天井・壁などから外形モデルを作成します。室内全体の現況を高精度で素早く計測し、付属の図化専用ソフトでのCAD化や、距離測定を目的としています。また、測定データのレポートは One Clickで出力できます。点群データから図化する従来の方法は難しいものでしたが、本システムは画像上でラインを描くため 簡単に作図できます。なお、室内の設備、什器、机、配管などをモデル化するものではありません。 設備向きの高精度3Dスキャナーのサイトは、こちらへ(Artec Leo, DotProducts

360°パノラマ撮影は僅か2分で完了します。

HottScan Room Scanner (360°パノラマ写真・レーザースキャナー)

HottScan Room Scannerは、360 °回転しながらパノラマ写真を撮影し、同時に高精度の点データを取得します。パノラマ画像とレーザーの点データから平面(天井、床、壁など)を作り上げていきます。平面が定義されると作成した3DモデルからCAD化でき、また2点間計測が可能となります。点データからモデルを作成する従来の手法と比べ、大量の点群データを扱うことはなく、且つ画像から平面を組立て3Dモデル化するために操作は簡単です。HottScan 3Dスキャナーは室内計測に最適で、屋外での構造物の測定にも使用可能です。

特長

  • 短時間撮影:パノラマ撮影とレーザースキャンは2分で完了
  • 高精度の距離測定が可能
  • 撮影現場は、360°パノラマ画像で鮮明に表示可能
  • 画像ベースのドキュメンテーション(完成図書)を作成できる
  • パノラマ画像は現場で、Hottscanアプリでプレビューが可能(対応機種はアンドロイドPCとiPad)
  • ボタンひとつで撮影でき、USBでデータ保存
  • バッテリーは内蔵で、ホットスワップ機能を持つ
  • 陰に隠れた場所(部屋の隅など)でも3Dモデル化が可能(周辺の壁面を延長し、見えない部屋の隅などをCAD化できる)

Hottscanの使用メリット

簡単にバッテリーを交換可能

  • 現場への再訪問を削減:新築の現場や改修工事での測定では距離計等が使用されていますが、計測や書取りのミス、または見落しする場合があります。対策として現場をパノラマ画像で撮影し、画像から計測することで確実に正確に測定でき、そのため現場への再訪問を無くすことができます。
  • 軽量・小型のスキャナーのため、容易に持ち運びできます。また、長時間対応のバッテリーのため、大規模な工事現場でも長時間に渡り使用可能です。
  • 見えない場所への対応:3D計測では三脚据付型の3Dレーザースキャナーが広く普及していますが、当然ながら、見えない場所はスキャンできません。
  • HottScan Room Scannerは、例えば室内に機器、配管、パーテーションなどが存在していても、既存の天井や壁から新たな平面を作成(平面の延長)することで、見えない場所でも多くの場合、3Dモデルを作成できます。
  • 簡単に3Dモデルを作成できる:HottScan Room Scannerでは、点群データからラインを書くのではなく、写真上で任意点をクリックすることで3Dラインが作成されます。そのため、図化の作業は簡便で短時間で完了できます。また、大量の点群データを扱うことはありません。

HottScan Room Scanner用ソフトウェア

(1) Room Modelerソフトウェア

HottScan Room Scannerで撮影した画像から、3Dモデル(ポリゴン化)を作成します。また、レーザーで照射したスポット(位置)の距離を測定できます。床、天井、壁の平面を定義した後、プリズム機能を使って室内の見えない箇所からも、新たに面を作成し、3Dモデルを追加していきます。平面(壁など)から、開口部(ドア、窓など)に削除することも可能です。

機能

  • プロジェクトに沿った階層型のメニュー
  • 3D図化機能を持ち、簡便に操作できる
  • 手動、あるいは自動によるレベリング機能
  • 品質検証のデータをCSVファイルで出力
  • 出力フォーマットは、DXF/DWG、Collada

(2) Projects CAD Modelerソフトウェア

Room Modelerソフトで作成した各部屋のデータをインポートし、ひとつの建物に構築します。ドアや窓の開口部を抽出しながら、壁厚を定義し部屋などのコンポーネントをドラッグ&ドロップで、または移動・回転しながら、各部屋を自動でつなぎ合わせします。データの修正や加工が可能で、各種の解析ソフトウェアで使用されるための元データとなります。

機能

  • 各部屋から、ひとつのビルを構築する
  • 3Dモデルをゾーンで表示可能
  • 2D CADの作成
  • 面積計算とボリューム計算
  • 部屋のリストをエクセルで出力
  • ビルの断面の作成
  • IFC Import and Export (オプション)
  • モデル内でHVACのプラニングが可能

(3) ビューアソフトウェア

HottScan Room Scanner用ソフトウェアはDXF/DWG、Colladaで出力できます。右図は、Colladaデータを open3mod viewerで表示しています。

Hottscanアプリケーションが提供されており、現場で撮影直後のパノラマ画像を見ることができます。

3Dモデルをopen3mod viewerで表示する

Hottscanアプリで表示する

HottScan Room Scannerの仕様

測定範囲 347°(水平)x180°(鉛直)
角度分解能 0.01°
レーザー 同軸の可視赤色レーザー、< 1 mW, IEC 60825-1:2003-10
使用時間 5万時間
測定距離 0.05-80 m
レーザークラス 2
レーザの径 4mm@5 m、8mm@10m、28x14mm@50m
精度 +/- 1mm(対象物や光源などで異なる)
カメラの解像度 (5 Megapixels) 2592 x 1944 (h x v)
フレアの角度 約54° x 41° (h x v)
操作方法 コントロールパネル(バッテリー状況/エラー表示)
データ転送 USB(32 GB USB flash drive)、WiFi
電源 アダプター 14.8V – 1.3A (16.8Vディスチャージ), 100 V - 240 V, 19.5 VA, 50/60 Hz
バッテリー 11.2 - 16.8V 間で稼働
使用時間 約8時間
使用環境 +0° to + 40°C
保存環境 -20° to + 50°C
IPコード IP 40
質量 4.2kg (三脚含む)
機能 バッテリーのホットスワップ機能(操作中30秒以内で交換可能)
光源 LEDライトを標準装備する